DX人材に必要なスキルと社内育成の重要性について徹底解説!
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DX人材とは文字通り「DXプロジェクトを推進する人材」を指していますが、企業や業界によってDXプロジェクトの規模や在り方は異なるため、1つの業種におさまるような明確な定義はありません。DX人材を理解する上で重要なポイントは、DXを推進するにあたって必要なスキルセット・マインドセットを有した人材が「DX人材として活躍できる」という点です。
今回の記事ではDX人材に求められるスキルセットとマインドセット、DX人材を社内育成する重要性について説明していきます。
DX推進チームでこれから自社のDXを盛り上げる方や、DX人材を志す方は是非参考にしてみてください。
DX人材とは?
DXが業界や社内組織を変革させるものであることは知っていても、「DX人材とは何か」と聞かれて答えられる人は少ないでしょう。
DX人材について、まずは経済産業省の定義を確認しておきましょう。
“DX を推進するには、構想力を持ち、明確なビジョンを描き、自ら組織をけん引し、また実行することができるような人材が必要となる。・・・(中略)・・・DX の推進においては、企業が市場に対して提案する価値を現実のシステムへと落とし込む技術者の役割が極めて重要である。同時に、技術者のスキルの陳腐化は、DX の足かせとなってしまう。
引用元:DXレポート2「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会」「DX人材の確保」”
令和2年12月28日に経済産業省が発表した「DXレポート2」にて、DX人材とは何か?に言及した箇所があります。
以上の引用文からは、DX人材のポイントが「①構想力を持ち、明確なビジョンを描き、自ら組織をけん引し、また実行できるような人材」、また「②企業が市場に対して提案する価値を現実のシステムへと落とし込む技術者」であることが分かります。
これら2つのポイントを要約すると、企画/構想段階から関わり現場への指示出しができる「管理職クラスの人材」と、実際に市場優位性を確保したシステムを構築/運用できる「エンジニア」が必要といえるでしょう。しかし実際には前例のないプロジェクトを進めるケースが多いため、社内に「DXのための人材」は不在である場合がほとんどです。そのためDX推進は以下の6つの職種を中心にした「チームでの推進」が必要となります。
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DX人材は主に6つの職種に分類される
前例のないDX推進を進めるにあたり、必要となる人材は主に以下の6職種です。
- プロデューサー
- ビジネスデザイナー
- アーキテクト
- データサイエンティスト/AIエンジニア
- UXデザイナー
- エンジニア/プログラマー
これら6つの業種がDX推進の中核を担うことになりますが、「そもそも自社にリソースがない」や「ビジネスサイド/テクノロジーサイド両方の知見を持った人材がいない」といった問題は往々にして発生します。そのためDX人材の確保は「外部のDX人材を採用する」あるいは「自社で育成する」の2択となります。
詳しくは後述していますが、「外部パートナーにDX推進を依頼する」という方法は、①自社にノウハウが蓄積されない、②将来的にシステムの維持・運用コストが増大する、などの問題が発生するため推奨されていません。
市場優位性を確保し、ビジネス競争力を高めながらプロジェクトを進めるDX推進では、DX人材やDXに関するノウハウが社内に蓄積されていくことがポイントとなります。外部パートナーに意見やアドバイスを求めつつも、「推進の主導権は自社にある」といった状態こそ「DX推進の健全な状態」であると覚えておきましょう。
プロデューサー
プロデューサーとはDX推進プロジェクトの全体を管理する人材です。自社の事業に関する知識/経験はさることながら、業界全体や他業界のDX動向に積極的にキャッチアップできる機敏性が求められます。
企業規模や部署の規模によって適切な人材は異なりますが、ビジネスサイドとしてのDXに対する投資判断能力に長け、かつAIプログラムを構築/運用できるテクノロジーサイドの知見を有した人材が適任といえるでしょう。
ビジネスデザイナー
ビジネスデザイナーとはDX推進の核となるサービスや商品、ビジネスアイデアを生み出す人材を指します。
既存の業界ビジネスモデルを熟知し、自社との差分を見ながら新たな価値を生み出す能力が求められます。
プロデューサーの右腕として企画/構想段階から関わり、企画提案や社内・社外へのプレゼンを主導する役割を担います。
アーキテクト
アーキテクトの役割はDX推進の構想を理解し、そのプロジェクトが問題なく進行するようシステムの設計を行うことです。
後述するデータサイエンティスト/AIエンジニアと協業しながら、DXを力強く進める情報システムの基盤を構築します。
DXでは外部パートナーの力も借りながら進めることも多くなりますが、DX推進のノウハウが社内に蓄積されるように構造化し、適切な人材配置を行う必要があります。
データサイエンティスト/AIエンジニア
データサイエンティスト/AIエンジニアはDX推進に欠かせないシステムの構築・運用を行う人材です。
AI構築に関わる技術や知識を有しているのはもちろんのこと、それらのシステムを用いたデータ利活用のスキルが必要となります。
DX推進の心臓部分はAIシステムになるため、アイデア出し等の企画/構想段階から関わることで実装スピードが早めることができます。
UXデザイナー
UXデザイナーはDX推進において構築/運用するシステムのデザイン設計を担当します。
ユーザーが心地良いと感じるユーザーインターフェース(UI)を構築し、様々なユーザー体験を想定したクリエイティブの作成・選定が求められます。
DX推進におけるデジタルサービスでも良質な顧客体験(UX)は必須の要素となります。
エンジニア/プログラマー
エンジニア/プログラマーはシステムの構築・実装といった実務部分を担います。
DX推進におけるシステム開発では既にライブラリ(様々なアプリケーションに対応するためにまとめられたプログラム集)が公開されているPythonを用いることも多く、自然言語処理や統計処理を目的としたシステムへとカスタマイズしていくケースもあります。
DX人材に求められるスキル
先述したDX人材には以下の5つのスキルが求められます。
- ITリテラシー
- AI・RPA等の先進技術の知見
- データサイエンス領域の知見
- プロジェクトマネジメント
- UI/UX・サービス設計の知見
これら全ての知見・スキルを持った人材はほとんど居ませんが、複数のチームメンバーが一体となってプロジェクトを進める時に全ての要素が揃うことが理想とされます。DX人材として活躍したい方、これからDX推進を進める方は参考にしてみてください。
ITリテラシー
DX推進に関わる人材に欠かせないスキルが「ITリテラシー」です。コンピューターやWEBの歴史・仕組みに関する基礎知識、情報の保管・運用に対する社内基準のリテラシー、自社サービスや部署内で使用しているSaaSの仕組み・クラウド環境に対する基礎知識、等が全業種のDX人材に当てはまるITリテラシーといえるでしょう。
AI・RPA等の先進技術の知見
ITリテラシーに加えて、DX人材にはAI・RPA等の先進技術に対する知見が必要となります。実際の構築/実装経験がある人材は重宝されますが、自社にリソースがない場合は外部パートナーの支援を受けてノウハウを社内に蓄積します。
データサイエンス領域の知見
AIシステムやIoTデバイスから収集したデータを分析しやすい形に加工・可視化する能力が求められます。専門職としてデータサイエンティストがいますが、プロジェクトリーダーやプログラマー/エンジニアなどの職種の方も、より活用しやすいデータ収集・活用の方法について知識を有している必要があります。
プロジェクトマネジメント
DX推進は心臓部分となる「AIシステム」と、脳として機能する「プロジェクトマネジメント」の両輪で進みます。DXプロジェクトの行く先やビジネス成果へのコミット、業界市場における競争優位性など、現場の業務からは一歩引いた場所でプロジェクト全体を眺める視座/思考能力が求められます。
UI/UX・サービス設計の知見
作成するAIシステムが社内向け・社外向けに関わらず、システムの構築/運用に関わらない人材・ユーザーが心地良い体験を得られるよう努める必要があります。実際の構築に関わる人材は技術的な知見を、また指示出しやアイデアを抽出・提案する人材は知識ベースの知見を有しておきましょう。他社の成功事例も参考にしつつ、「どのようなUI/UXが必要になり、またビジネス成果へと繋がっていくのか」について、定性/定量の両方の知識をまとめておくとベターです。
DX人材に必要なマインドセット
様々な課題に直面するDX推進にあたって、DX人材には以下のようなマインドセットが求められます。
- 課題発見能力
- 挑戦力・推進力
- 仮説立案・検証能力
まずはDX推進におけるアイデア出しが必要となりますが、重要となるスキルが「課題発見能力」です。DX推進でよく起こりがちな問題が「社内におけるアイデアの枯渇」になります。その壁を突破するために課題を自ら探し、発見して比較化・対象化する能力、心掛けが求められます。
次に求められるのが「挑戦力・推進力」です。多くの企業にとって、DX推進は未知の領域に足を踏み込むような不安と戦うことになります。前例のないプロジェクトを進めるには、既存の業界ビジネスモデルにはない取り組みを進める強い意志が必要です。とはいえDX推進はチーム一丸となって成功を目指す取り組みであるため、チーム全体としての推進力も必要となります。
最後に求められるのがシステム構築/運用段階における「仮説立案・検証能力」です。DX推進は一過性のプロジェクトであってはなりません。時に業界全体のビジネスモデルを根底からひっくり返すような取り組みが進められますが、こうしたムーブメントの先にはまた「新たな課題」が立ちはだかることでしょう。したがってDX人材にはある業界の「DX時代」を築き、守り、また新たに創造するマインドセットが求められています。
関連:DXの目的とは?システムの内製化を目指せるコンサル会社の選び方
DX人材におすすめの資格
DX人材に必要なスキル・マインドセットに加えて、DX人材は以下の資格を有していると良いとされます。
- AWS認定試験
- プロジェクトマネージャ試験
- Python 3 エンジニア認定試験
- ITコーディネータ試験
- 基本情報技術者試験
- データベーススペシャリスト試験
DXには「既存の商習慣やビジネスモデルを変革する」という意味合いが込められていますが、同時に「デジタル技術を使った価値の創造」も求められています。少子高齢化や労働人口の減少など、社会全体で向き合う大きな課題がある中で、各業界に今求められているのはデジタル技術を用いた新しい顧客体験です。
新しい顧客体験を生み出すために必要なデジタル技術を身に付け、業界や自社のDX推進に寄与する人材を目指す方は上記の資格取得を検討してみてください。
関連:DX関連資格とは?DX推進に役立つ資格7選と取得時の注意点を解説
DX人材を確保する方法は2つ
DX推進に重要なDX人材は主に以下の2つの方法で確保できます。
- DX人材を採用する
- DX人材を社内で育成する
これまでの人材獲得は「人材採用」が主流でしたが、DX人材の確保においては「人材の社内育成」が主流となりつつあります。なぜならほとんどの業界でDXの取り組みやその規模が認められ、DX人材を必要とする企業が後を絶たないからです。
運良く業界や自社にフィットする人材が見つけられたとしても、継続的な人材の採用・確保には多大な労力とコストがかかると想定されるため、DX人材は何らかの手段を使って社内育成(内製化)することがポイントとなります。
DX人材を社内育成することで、①採用コストを減らせたり、②適切な人材配置や業務改善を考える機会を得たりすることができます。DX推進のファーストステップは「社内の業務改善」であるケースも少なくないため、「DX人材を社内育成(内製化)する意志決定」が「DX推進のファーストステップ」を導くでしょう。
DX人材の育成事例
ではどのようにして「DX人材を社内育成(内製化)できるのか」を知りたい方も多いと思いますので、弊社のサービス「AI_STANDARD」を導入した「みずほファイナンシャルグループ様」の事例をご紹介します。
【背景・課題】
独学で勉強をしながら技術装着を進めていたが、プロジェクトメンバーが増えたことにより、前提知識のばらつきを解消したいと考えていた。AIプロジェクトを推進するために必要な知識を網羅的に学べる教材を探していた。
【導入サービス】
プロジェクトメンバーがAIリテラシー講座をご受講
【導入効果】
プロジェクトメンバー内で「AIとは何か」といった定義からそろえることが出来、メンバー自身が”AIに何ができるか”を把握し、”どういうふうに金融業務とマッチングさせるか”ということを考えることができるようになった。
DX推進において、推進メンバー全員が同程度のAIリテラシーを保有している可能性は低いでしょう。推進メンバー間で共通言語が使用できなかったり、意思疎通に何かと時間がかかってしまったりすると、DXプロジェクトの推進力や重要性は失われてしまいます。
みずほファイナンシャルグループ様の事例では、プロジェクトメンバーの前提知識を揃えることで、「AIにできることがどのように金融業務の効率化・価値創出に繋がるか」をメンバーそれぞれが考えられるようになった点が成果として挙がっています。
DX人材の内製化とはいっても「完全に我流でやる」というものではなく、弊社のような外部パートナーの協力を得て自社にノウハウを蓄積していく方法があります。DXが1人の力で成し遂げられないことを考えると、DX推進チーム全体のリテラシーの底上げは必須といえるでしょう。
併せて知っておきたい「DX推進を阻む3つの壁」とは?
DXプロジェクトには「DX推進を阻む3つの壁」があることをご存じでしょうか。弊社ではDX推進を阻む3つの壁として、以下の3フェーズを想定しています。
- アイデアの壁
- 投資判断の壁
- 技術開発の壁
それぞれ詳しく解説します。
アイデアの壁
DXプロジェクトを計画すると、多くの場合「アイデアの壁」に直面します。文字通りDXプロジェクトを進めるためのアイデアが湧かない状況が生まれるのです。こうした状況は「そもそも経営層や部署責任者がDXの重要性を理解していないこと」や「DXにどのような技術が使えるのかを知らないこと」に起因します。したがって全社的な学びの機会を設けるか、あるいは部署単位で外部パートナーと連携したワークショップ等を実施しなければ打破できない壁となります。
投資判断の壁
DXのアイデアが湧いた後に直面する壁が「投資判断の壁」です。アイデアを実現するために様々なシステムやサービスの開発へと落とし込むプロセスが必要となりますが、前例のない事業のために投資対効果に不安が残ったり、現場担当者との共通言語を用いた細かい調整ができなかったりといった問題が発生します。
ここでも自社にリソースがない場合は、外部パートナーの戦略コンサルティングの力を借りて推進力を落とさない工夫が必要です。
技術開発の壁
アイデアの壁と投資判断の壁を越えた後に待ち受けるのが「技術開発の壁」です。DXプロジェクトはそもそも従来のビジネスモデルや商習慣にない新しいサービス・システムを開発する取り組みであるため、既存リソースで開発できない場合がほとんどです。
新たに人材の採用や育成を行うとなるとDXプロジェクトはストップしてしまうため、技術開発を行ってくれる外部パートナーの力を借りることをおすすめします。
人材不足はDX推進企業の共通課題|DX人材を社内で育成するためには
ここまで、DX人材に求められることについて説明してきました。IPAが2021年に公開した「DX人材白書」でも、DX人材は質・量ともに不足していると7割以上の企業が回答しており、DXを推進したい企業にとって人材不足の解消は共通の課題だといえるでしょう。そこで、ここからはDX人材を育成していくためのヒントとして、以下の3点について説明していきます。
– DXにおけるリスキリングの必要性を理解する
– DX推進に求められる人材像を明確にする
– DX人材育成の指針として「デジタルスキル標準」を活用する
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
DXにおけるリスキリングの必要性を理解する
ここまでの内容を振り返って整理すると、DXを推進する人材について次のようなことがいえます。
– DXはさまざまな職種の人材が協力することで推進できる
– DX推進にはデジタル技術を活用するための専門的なスキルも求められる
– DX人材は自社内で育成していかなければならない
DXを実現するには、既存の人員をDX人材へと育てていくリスキリングの施策が重要だとわかるでしょう。まずは、DXに参画する全員が備えておくべき共通の素養(=リテラシー)があると知ることが大切です。そのうえで、各自がより専門的なスキルの獲得へと進んでいくようにすると、DXのための協力体制を構築しやすくなります。
DX推進に求められる人材像を明確にする
DXに向けた人材育成のためには、DX人材とはどのような人のことなのかを明確にする必要があります。
例えば、DX推進では「データサイエンス領域の知見」を備えた人材が求められることを説明しました。そのための育成プランを考えるには、より具体的な「要件」として人材像を定義しておかなければなりません。要件が定まれば評価・計測も可能になるため、人材育成の効果測定にも役立ちます。
なお、「人材像の要件は社外から入手できる」と考えるのは得策ではありません。DXは企業や組織ごとに固有の取り組みであり、そのために最適な人材像は理念や事業内容などに左右されるためです。
DX人材育成の指針として「デジタルスキル標準」を活用する
人材像の明確化には、情報処理推進機構(IPA)とともに経済産業省がまとめた「デジタルスキル標準(DSS)」(2022年12月公開)をガイドラインとして活用するのがおすすめです。
デジタルスキル標準は、以下の2つから構成されています。
– DXリテラシー標準(DSS-L):DXに参画するすべての人に求められる素養を4つに分類して整理
– DX推進スキル標準(DSS-P):DX推進に必要となる専門的なスキルを5つに分類して整理
これらの内容を指針とすれば、自社に適した人材像を定義するために注目すべき点が具体的にわかるようになるでしょう。
関連:経産省の「デジタルスキル標準」が示すDX人材育成の2つの指針とは
人材育成に「デジタルスキル標準」を適用する際の3つのポイント
実際の人材育成に「デジタルスキル標準」を取り入れる際には、ぜひ考慮しておきたい点があります。ここでは、以下の3つのポイントについて紹介します。
– ポイント1:リテラシー教育を研修プログラムに組み込む
– ポイント2:自社に適したスキルマップを定義する
– ポイント3:各自の成長をトラッキングできる仕組みを整える
ポイント1:リテラシー教育を研修プログラムに組み込む
すべての人材が協力してDXに参画できるようになるには、各自がリテラシーを獲得しておくことが大切です。
デジタルスキル標準の前半(DXリテラシー標準)では、DXに参画するうえでの基礎的な考え方である「マインド・スタンス」に加え、DXの「Why」「What」「How」についてそれぞれ知るべきことが説明されています。端的にいえば、すべての人がDXを「自社が目指すべき変革」だと認識し「どのような心構えで臨むべきなのか」、手段として「どのデジタル技術が利用できるのか」を学ぶ必要があるということです。
弊社の「DXリテラシー講座」では、これらについて網羅的に効率よく学習できます。全社一斉のリテラシー教育にも最適な講座となっていますので、ぜひご活用ください。
ポイント2:自社に適したスキルマップを定義する
自社に適したDXを実現するには、人材について独自のスキルマップを定義することが必要です。
デジタルスキル標準の後半(DX推進スキル標準)では、「ビジネスアーキテクト」「デザイナー」「データサイエンティスト」「ソフトウェアエンジニア」「サイバーセキュリティ」の5種類の人材についてスキルが定義されています。これらを自社のDXに合うようにカスタマイズして、育成カリキュラムの策定につなげましょう。
また、スキルはあとから評価可能な要件として定義しておくことも大切です。人材育成は集合研修などで一斉に実施するよりも、各自の理解度や習熟度を計測しながら個別に進めるほうが効果的なためです。
ポイント3:各自の成長をトラッキングできる仕組みを整える
各自の学習ペースにあわせて個別に人材育成を進められるようにするには、仕組みづくりも重要です。
例えば、リスキリングの成果として、スキルを獲得した人材に新たな役割を担ってもらうための異動が必要になるでしょう。専門的なスキルの習得を確実なものにするために、実プロジェクトへの参加によるOJTを実施するケースもあるかもしれません。
こうした状況をふまえて効率的に人材育成を進めるには、各自の育成状況を埋もれさせることなく、トラッキングできる環境を構築する必要があります。人材育成に適した環境で学習と成長を促し続けることが、DXへの取り組みの継続にもつながるでしょう。
「デジタルスキル標準」準拠のリスキリングを支援する「DX人材育成プランニング」とは
DX推進には、さまざまなスキルをもった人材の協力が欠かせません。まずは、DXに参画するすべての人が共通のリテラシーを獲得することが大切です。そのうえで、自社に適したスキルマップに沿って人材育成を進めるのがよいでしょう。しかし、職種ごとにどのようなスキルが求められるのかを、独自に定義するのは簡単ではありません。
そこで弊社では、最適な人材育成の実現をサポートする「DX人材育成プランニング」サービスを提供しています。「デジタルスキル標準」に準拠したスキルマップの定義はもちろん、育成カリキュラムの策定と実行、成果の可視化なども含めて支援いたします。講座の詳しい資料は下記の「ダウンロード」ボタンよりご覧いただけますので、ぜひご活用ください。