金融業務レベルアップの鍵は「AIリテラシーの向上」 - 株式会社STANDARD

金融業務レベルアップの鍵は「AIリテラシーの向上」

みずほフィナンシャルグループ様

業種:金融・保険 従業員数:1,001人〜
  • #AI_STANDARD

みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ銀行とWiL LLC.が新たな事業創出を目的として設立した株式会社Blue Lab様。

「インキュベーターとして、日本から新しいビジネスを世界に発信していくこと」をミッションに掲げ、新たなテクノロジーを活用して次世代のビジネスモデルを創造することを目的に様々なプロジェクトを推進しています。

今回はその中でもAIに関連するプロジェクトの中心となっているシニアデータサイエンティスト 白河龍弥様に、AI_STANDARDを導入した背景や実際どのように実務に反映しているのかについてお話を伺いました。

背景・課題
独学で勉強をしながら技術装着を進めていたが、プロジェクトメンバーが増えたことにより、前提知識のばらつきを解消したいと考えていた。AIプロジェクトを推進するために必要な知識を網羅的に学べる教材を探していた
導入サービス
プロジェクトメンバーがAIリテラシー講座をご受講。
効果
プロジェクトメンバー内で「AIとは何か」といった定義からそろえることが出来、メンバー自身が”AIに何ができるか”を把握し、”どういうふうに金融業務とマッチングさせるか”ということを考えることができるようになった。

AI技術独学の末に見えた課題

銀行のバック業務では未だ多くの紙が残っており、その読取のためにAIとOCR(手書きや印刷された文字を、イメージスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術)の活用が注目されています。

「今までは人が大量にデータを打ち込んでいましたが、最近はディープラーニングによって飛躍的に紙のレイアウトや文字の認識精度が上がってきたので、必ずしも人がやる必要のない業務はどんどんAIによる自動化を進めています。」と白河様は語ります。

また、単に業務の代替だけでなく、例えば日本全国の金融商品を提案する営業メンバーのパフォーマンス向上支援のために、「成績の良い人はなぜ良いのか」というデータを分析して教育に活かすなど、AIテクノロジーの利活用による金融業務のレベルアップを図っているそうです。

AI_STANDARDの導入を検討したきっかけは、AI関係のプロジェクトに関わるメンバーが増えてきたことで教育の必要性を感じたからだと言います。

「元々は私一人でAIの利活用に取り組んでいたため、AIの技術で分からないことがある度に独学で調べて学んでいましたが、体系だって学べる教材があればより効果的に、効率的に知識をつけられるのにという課題感を持っていました。

そして、いよいよプロジェクトメンバーが増えてきたときにそういった教材が欲しいと思うようになりました。」

白河様がこのような思いを抱いていたとき、タイミング良くトップマネジメントによる「AI_STANDARDを導入したらどうか」という推薦がありました。

現場から要望を上げる前に、ニーズを捉えた提案がトップダウンで行われる。これにはBlue Lab様の社風に理由がありました。

「銀行には『新しいことよりも実績のあるものを採用する』という文化がありましたが、Blue Labでは『新しいこと、実績のないことを積極的に取り入れる』スタンスで、どんどん先進的なことにチャレンジしていっています。

今回AI_STANDARDを導入したきっかけも、未だに銀行内ではAIリテラシーが高くなく、かつそのことについて対策を講じていないところが殆どだったからです。」

エンジニアだけでなく、ビジネスサイドにとっても実践的なカリキュラム

「AI」と一口に言っても、それを定義するのは難しく、メンバー各々が独学で学ぼうとするとリテラシーに濃淡が出てしまいます。

そこで、まず必要だったのは「AIとは何か」と認識を揃えることでした。「AI_STANDARDでは冒頭でその定義がされていたのが良かったと白河様は振り返ります。

「AIについて体系だって学んだことで、”AIに何ができるか”を把握し、”どういうふうに金融業務とマッチングさせるか”というのができるようになったのではないでしょうか。今後は0→1でプロジェクトを生み出す人材が増えるのではないかと期待しています。」

みずほフィナンシャルグループ様の中でも、Blue Lab様からは約20人のメンバーにご受講いただきました。各々AIの知識を身につける必要性を感じていたと言います。

「例えば、『今は直接AIに関連する業務をやっていないけれど、AIはフィンテックの大事な要素技術になっているので、その理解を深めておかなければならない』という危機意識を持って受講を志望したメンバーもいます。」

実際に受講したメンバーからはポジティブな感想が集まりました。技術開発を進めるメンバーからは、特に『契約と知的財産』に関する項目が役に立ったという意見が出たと白河さん。

自分たちの作ったものにおいて、どの著作物にどのような権利が発生しているのか?社外の人と共同でプロジェクトを行うときに、権利関係をどう扱えばいいのか?というビジネス的な目線がすごく身についたという点が、書籍だけでは学びにくく非常に参考になったそうです。

また、ビジネスサイドのメンバーからは、作業として経験したアノテーション(音声や画像などあらゆる形態のデータにタグをつける作業)から学習までの一連のプロセスを体系的に学ぶことができたので、より腹落ちしてAIに関連する業務に当たれるようになったという感想が出たそうです。

「AIリテラシー向上」はビジネス課題を解決する第一歩

白河様は、AIリテラシーが高まらないと、AIを使いこなすこと自体出来ないと断言されています。

「銀行内には未だに『AIってそもそも何か分からないし、AIを使って何ができるのかも分からない。だから何も手がつかない」と考えている人が多いです。

AIに関するリテラシーを高めることによって、”AIを使っていかに自分たちのビジネス課題を解決できるか”という想像力が増してくると思うんですね。そのためのリテラシー講座になっているかなと思っています。」

メンバー一人ひとりのAIリテラシーを高めることで、プロジェクトを推進するだけでなくゼロから生み出す人材を創出する。

その実現のために「今後も受講者を募集していきたい」と継続的なAI_STANDARDの積極活用に意欲を覗かせていました。

人材育成を柱にDXの実現とその先のDXの内製化まで一気通貫でご支援します。
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