DXの目的とは?システムの内製化を目指せるコンサル会社の選び方 - 株式会社STANDARD

DXの目的とは?システムの内製化を目指せるコンサル会社の選び方

DX・AIプロジェクト推進

この記事の目次

  1. DX(デジタルトランスフォーメーション)の目的とは
  2. DX推進に積極的な業種
  3. DXコンサルを導入する際にありがちな間違い
  4. DXを実現するためのコンサル会社の選び方
  5. DXの推進から内製化までを一貫してサポート
  6. DXの推進は「知ること」から

DXに取り組む際に、社内にあるノウハウだけでは心許ないと感じる部分もあるのではないでしょうか。そのような場合には、社外のコンサルタントからアドバイスをもらって不安を払拭するという考え方もあります。しかし、DXの目的をふまえて最適なコンサルタントを選ぶにはコツが必要です。

そこで本記事では、DXの現状や失敗例などを踏まえながら、後悔しないコンサルティング会社の選び方について説明します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の目的とは

DXとは、データとデジタル技術による企業変革のことです。これを実現するためには、DXを通して目指すべき理想の姿をしっかりと思い描いておくことが大切です。

まずは、企業がDXに取り組む目的について整理しておきましょう。

デジタル技術で付加価値を生み出す

顧客にどのような価値を提供できるかはという点は、すべての企業に共通する重要事項です。DXにおいても、企業としての価値向上を目指すという基本路線には変わりがありません。ただし、DXではさまざまなデジタル技術を活用することで、組織全体で付加価値の向上を目指します。

ニュースで耳にする事例などから、DXといえば画期的な新技術を軸にした新しいビジネスだというイメージが強いかもしれません。しかし、そこまで難しく考えなくても、DXを着実に推進して価値向上を目指すことは可能です。

例えば、新しいデジタル技術の導入により、これまで人の手に頼っていた業務の効率や生産性を向上させることを考えてみましょう。その成果が最終的な製品価格やサービス品質に反映されれば、顧客にも喜んでもらえます。画期的とまではいえなくても、新たな付加価値を生み出したのだといえます。

関連:DXとは?わかりやすくDX=デジタルトランスフォーメーションを解説

変革し続ける組織・文化を創る

DXは一過性のものではなく、継続的に取り組むべき活動です。なぜなら、昨今のビジネス環境は高度にデジタル化されつつあり、今後も激しく変化していくと予想されるためです。企業がこのような変化に柔軟に適応していくには、変革を続けられる組織・文化を目指す必要があります。

そのためには、従業員ひとりひとりがDXに関する基礎的な知識・スキルを身につけることが大切です。変革に対する意識を高めることが、柔軟な組織を実現するための土壌となります。

とはいえ、最初から大きな組織変革を成し遂げられるとは限りません。失敗を恐れずに小さな挑戦を繰り返し、経験から学びながらより適切な方向に軌道修正していく「アジャイル型のマインドセット」も求められるでしょう。

DXに取り組む必要性

企業がDXに取り組む目的は、必要性の裏返しでもあります。なぜDXが必要なのかを理解するために、「もしもDXに取り組まなかったら何が起こるのか」について考えてみましょう。

ビジネス環境のデジタル化は、DXを先取りしている企業によって押し進められています。この流れに乗り遅れれば、やがて競合に追いつけなくなるばかりか、現状維持さえも難しくなっていくことがイメージできるのではないでしょうか。もはやDXに取り組まない理由を探すほうが難しく、このまま何も手を打たないままでは株主や投資家にも説明がつかない状況になってきています。

このような状況を察知して、市場の変化に遅れまいとDXへの取り組みをスタートさせようとしている企業も少なくありません。これは、いわば「守り」のDXです。ビジネス環境の現状を考えれば、守りの姿勢でDXに着手するのも決して悪いことではありません。とはいえ、より積極的な目的意識をもって取り組むほうが、大きな価値を生み出せる可能性は高いといえるでしょう。

関連:DXはなぜ必要?来たるべきリスクに備えて見習いたい先行企業の特徴とは

DX推進に積極的な業種

DXは業界や業種を問わず、どのような企業でも実現可能です。しかし国内においては、サービス業や製造業、金融業がやや先行している状況となっています。各業種にみられる取り組みについて紹介するので、DXの目的や目標について考える際の参考にしてみてください。

サービス業とDX

顧客との接点が多いサービス業は、DXへの取り組み事例が多くみられる業種です。

例えば飲食などのような店舗をともなうサービスでは、集客や顧客管理のデジタル化が早くから進められています。近年では、ユーザーのニーズにあわせてキャッシュレス決済の導入例が増えてきました。

物流の分野では、デジタル技術によりオペレーションの効率化・最適化がはかられています。これにより、従来からの課題であった人手不足の解消や、長時間労働による配達員への負担の軽減が期待されています。

建設の分野では、人手不足のほか労働環境の改善も課題です。これを解決するために、IoTセンサーで危険を察知して労働災害防止に役立てたり、AIで分析した工事の進捗状況をリアルタイムで本社に共有したりといった試みが行われています。

製造業とDX

製造業では、従来は製品の販売と、修理や保守で収益をあげる形が一般的でした。近年ではDXを通して、モノづくりそのものを新たなサービスに変える動きもみられるようになってきています。

例えば、工場のプロセスをまるごとデータ化し、遠隔地でも同等の操業を可能にする技術が生まれています。これにより、海外拠点でも国内生産と同水準の品質を目指すことが可能です。

ほかにも、工場を「オンデマンド製造」に対応させて依頼を受けてから生産できる機能をもたせたり、設備の稼働データやノウハウをデータ化して販売したりといった動きがみられます。

金融業とDX

金融業界には、停止することの許されないインフラとしての側面があります。また、現在もレガシーシステムによって支えられている部分が多いのも特徴です。そのため、システムの解体と再構築をともなうDXの推進は、非常に難易度が高いといえます。

その一方で、業界全体としてDXへの高い意識がみられます。例えば、暗号資産などにも使われているブロックチェーン技術を応用した、新しい決済プラットフォームがすでに実用段階に入りました。また、AIを活用して投資の意思決定などに役立てる資産運用サービスも、DXによって実現されたものです。

関連:【銀行(金融)AI導入事例】レガシーシステムのリプレイスによる業務効率

DXコンサルを導入する際にありがちな間違い

ここまでは企業がDXに取り組む目的や必要性、DXにおいて先行している業種の取り組み状況についてみてきました。これからDXの実現を目指そうという企業にとっては、ノウハウ不足が懸念される部分もあるでしょう。その場合は、コンサルタントに相談するのも方法のひとつです。

しかし、外部のコンサルティング会社に頼る場合には、注意すべきポイントがあります。DXのコンサルティング会社を導入する際によくある失敗パターンについて説明します。

ビジネス戦略を任せてしまう

DXは、自社のビジネス戦略に沿って実施しなければ大きな成果は期待できません。当たり前だと思うかもしれませんが、「DXを推進すること」自体が目的化してしまい、しだいに戦略から離れていくというのは意外によくあるケースです。

どの企業にもフィットするような万能のDXは存在しないため、DX推進をコンサルティング会社に丸投げする行為はリスクが高いと認識すべきでしょう。たとえ新技術の投入やシステムの刷新を達成できたとしても、戦略をともなっていなければビジネスとして成果を得られる可能性は低くなります。最悪の場合、成功したのかどうかさえ判断がつかないまま、一過性のブームでDXが終わってしまうことも考えられます。

ソリューションに運用をあわせてしまう

コンサルティング会社によっては、DXの推進に役立ちそうなソリューションを提供してくれる場合もあります。しかし、既存のソリューションが自社のニーズに完全に合致することはまず考えられません。そのため、戦略のほうをねじ曲げたり、運用方法で妥協したりするケースも見受けられます。

DXを継続的な取り組みにするには、将来的なカスタマイズに耐えられる柔軟なソリューションが必要です。カスタマイズに制限がある他社製ソリューションの導入は、先のことまで考慮して慎重に判断すべきでしょう。たとえ自社のニーズにぴったり一致するソリューションのように思えたとしても、DXを押し進めることばかりを考えて導入を急ぐのは本末転倒だと言わざるをえません。

手離れできないままコストをかけ続ける

ITシステムの運用・保守を特定のベンダーに任せているうちにブラックボックス化してしまう、いわゆる「ベンダーロックイン」に陥っている企業も少なくありません。このような状況は、DX推進にともなうシステム刷新を妨げる、ひとつの要因になっているといわれています。

コンサルティング会社についても、これと同様のことが起こらないか考えて選ぶべきでしょう。経験が浅いからといってコンサルタントに任せきりでいると、DXの推進方法や周辺技術に関するノウハウを自社に蓄積していくことができません。その結果、いつまでも契約を終了できない状況に陥り、コンサルティング・フィーばかりがかかり続けるという問題が発生する恐れもあります。

比較記事やランキングで評価の高い会社を選ぶ

インターネットで検索すれば、DXのコンサルティング会社を比較する記事やランキング情報などが簡単にみつかります。しかし、このような情報はあくまで参考程度とし、鵜呑みにしないほうがよいでしょう。

繰り返しになりますが、DXはビジネス戦略に沿って進めるべきものです。コンサルティング会社は自社が達成したいことを実現するためのパートナーであるととらえ、DXの目的にあわせて選ぶようにしましょう。

DXを実現するためのコンサル会社の選び方

社外のコンサルタントの力を借りて本気でDXの実現を目指すなら、これからDXを推進していくための「地力」を増していくことを第一に考えるのがよいでしょう。そのためには、自社のDXに適したコンサルティング会社を見極める必要があります。

ここでは、コンサルティング会社を選ぶ際にぜひ注目してほしいおすすめのポイントについて説明します。

自社の強みを引き出してくれる会社を選ぶ

企業にはそれぞれ独自の特徴があり、DXの具体的な取り組み内容も企業ごとに異なります。また、DXで何を目指し、どのような課題を解決していくかは、経営層の意思決定による部分です。

しかし、自社にどのような特徴があるのかを、自分たちだけで理解するのは難しい部分もあります。客観的な視点から、企業としての強みや解決を要する課題についてヒントを得られれば有益でしょう。そのためには、自社の特徴について深く理解し、気づかせてくれるようなコンサルティング会社を選ぶことが大切です。

なお、DXにおいては、注目すべき強みや課題が現場に存在するケースがよくあります。経営層やIT部門とばかり話をするのではなく、現場の声にも耳を傾けてくれるコンサルティング会社を選べばDXの可能性を広げやすくなるでしょう。

システムの内製化に協力してくれる会社を選ぶ

システムを柔軟にカスタマイズできるようにしておくほど、将来的なビジネス環境の変化にも素早く適応しやすくなります。そのためには、DXの基盤となるITシステムを内製することが重要です。

とはいえ、DXに取り組みはじめて間もない企業では、DXに適したシステム構築のノウハウも限られていることがあります。最初のうちは、外部ベンダーの手を借りてITシステムを構築するほうが適切だと判断するケースもあるでしょう。システムの内製化に協力してくれるコンサルティング会社を選べば、そのような場合でも内製を目指すことが可能です。

なお、DXのためのITシステムを実現するには、その要素となるデジタル技術や構築方法について、DXを前提とした知識が求められます。そのため、内製化に協力的なコンサルタントは、DXのノウハウを出し惜しみせず自社に還元してくれる存在にもなります。

自立を支援してくれる会社を選ぶ

DXのためにITシステムを内製化するのであれば、その開発と運用を社内の人員でまかなうことを目指さなければなりません。これは、DXそのものの基礎知識に加えて、関連するデジタル技術に強い人材を確保する必要があるということです。高度なデータ活用を可能にするAIやIoTなどは、DXにおいてとくに利用価値の高い技術となっています。

これらは比較的新しい技術であるため、社外から人材を募ることを考える企業が多いかもしれません。しかし、DXを推進するうえでは、自社の強みや課題についてよく理解している従業員を育成していくほうが望ましいといえます。

人材を育て、社内の人員のみでシステムを開発・運用できるようにすることには、DXに関する「自立」を目指すという意味があります。将来的な自立をともに目指し、人材育成を支援してくれるようなコンサルティング会社を選ぶとよいでしょう。

事例を公開している会社を選ぶ

コンサルティング会社は、DXに関する実力を見極めたうえで選びたいところです。そのためには、過去の実績が公開されているかどうかをぜひチェックしてみてください。

このとき、複数の業界・業種で実績があるか、それとも特定のジャンルに的を絞っているかという点がひとつのポイントになります。DXは、どのようなジャンルの企業でも、それぞれのスタイルで実現できるものだからです。さまざまな業界・業種にわたって実績があるコンサルティング会社なら、DXの多様なニーズに応えられるだけの実力があると考えられます。

DXの推進から内製化までを一貫してサポート

本記事の最後に、DXの推進を支援する弊社サービスの特徴について簡単にご紹介します。DXの実現と、その先にある内製化・自立のためにお役立てください。

内製化志向

「行動を起こせる組織・人を増やすこと」が、弊社創業当時からの基本理念です。この理念にもとづいて弊社サービスは人材育成を柱としており、DXとデジタル技術に関する各種講座を提供しています。これにより、DXに必要な知識・スキルを社内の人材に獲得してもらうことが可能です。

DXに必要なシステムは、受託開発も可能です。その際はノウハウを抱え込むことなく、積極的にクライアントに還元しています。そのため、収益向上はもちろん、システムの内製化を目指して活動を持続させることも可能です。クライアントの最終的な自立をともに目指しながら、DXを実現できるようアシストしていきます。

収益化実績

弊社が提供する各種講座は、単なる座学ではありません。新規ビジネスの立ち上げや、着実な売上向上につながるさまざまな施策を支援してきたノウハウと実績により、DXの収益化を支援する内容となっています。

経営者の視点のみでは、現場が抱える課題が見えづらいこともあるでしょう。弊社の講座では、DXに関する知識獲得はもちろん、現場視点のリアルな課題とアイデアを受講者から吸い上げることも可能です。

また、吸い上げたアイデアを客観的に分析し、有望で質の高いデジタル活用の施策につなげるためのサポートも行っています。高額なコンサルティング・フィーで消耗することなく、自社の強みを活かしながら収益性の高い施策に投資できるようになります。

実装スピード

弊社のサービスは、AI開発を専門とするエンジニアのコミュニティから生まれました。現在では総勢800名の研究組織となっており、実務経験を積んだエンジニアが多数在籍しています。これを人材基盤とすることで、新規ビジネスのための受託開発や、スピーディで⾼品質なプロトタイプ開発の支援を行っています。

また、各種講座や実際の案件をベースとするOJTにエンジニアをアサインして、より本格的な人材育成に役立てることも可能です。実務レベルの知識とスキルをもつエンジニアに触れながら、理論のみにとどまることなく実戦でも通用する人材を育てていけるでしょう。

DXの推進は「知ること」から

DXへの取り組みをスタートさせるにあたり、自社にはないノウハウを求めて社外のコンサルタントを頼ることもあるでしょう。コンサルティング会社を選ぶ際は、自社がDXに取り組む理由や、DXを通して目指すべき姿を認識しておくことが大切です。

そのためには、DXそのものについて正しく知るとともに、DXに関する知識を社内共通の「リテラシー」とすることが役立ちます。まずは、DXについての理解を深めることができる「DXリテラシー講座」の詳細資料を以下のリンクよりダウンロードしてみてください。

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