新規事業を可視化!リーンキャンバスのメリットと作り方をわかりやすく説明 - 株式会社STANDARD
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新規事業を可視化!リーンキャンバスのメリットと作り方をわかりやすく説明

目次
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多くの企業がDXを推進するなか、自社が主戦場とする市場に突如として無名のスタートアップ企業が現れるケースも珍しいことではなくなりました。デジタル技術による市場の破壊力には計り知れないものがあり、「新参者に負けるはずがない」などと悠長に構えている間に突き放されてしまうことも考えられます。このようなリスクを避けて変化する市場に対応していくには、事業アイデアをいち早く整理するためのツールを手に入れる必要があるでしょう。

ビジネスモデルを明確化するフレームワークとして、「リーンキャンバス」が注目されています。スタートアップ企業のためのものというイメージが強いかもしれませんが、企業が新規事業を開始する際にも活用できるツールです。そこで本記事では、リーンキャンバスのメリットや作り方、効果的な使い方などについて説明します。

リーンキャンバス(Lean Canvas)とは

リーンキャンバス(Lean Canvas)は、起業家として知られるアッシュ・マウリャ氏が提唱したフレームワークです。事業のアイデアを可視化するのに適した手法として、同氏の著書「Running Lean(実践リーンスタートアップ)」のなかで紹介されています。

リーンキャンバスとビジネスモデル

リーンキャンバスでは、ビジネスモデルを9つの要素で整理して可視化します。これをもとに、ビジネスモデルの検証などが可能になります。

ビジネスモデルを視覚的に表現するフレームワークとしては、「ビジネスモデルキャンバス(BMC:Business Model Canvas)」も有名でしょう。BMCは既存事業のビジネスモデルについて理解し、さらなる発展を目指すのに適したツールです。

これに対し、リーンキャンバスは新規事業の立ち上げに特化している点が特徴です。

リーンキャンバスとDX

リーンキャンバスは、スタートアップ企業だけのものではありません。

例えば、企業のDXでは既存事業の改善のほかに、新規事業につながる取り組みもあるでしょう。特に新規事業の創出においては、リーンキャンバスを活用することでさまざまなメリットが期待できるのです。

これから立ち上げようとしている事業のビジネスモデルを端的に定義するとともに、ビジネスの成功確率を高めるためにリーンキャンバスが役立ちます。

リーンキャンバスを活用するメリット

リーンキャンバスを活用するメリット

新規事業の立ち上げにリーンキャンバスを活用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、以下のようなメリットについて説明します。

– メリット1:事業の全容を素早く簡単に整理できる
– メリット2:事業の要点を網羅しリスクを把握できる
– メリット3:事業に関する議論の土台にできる

メリット1:事業の全容を素早く簡単に整理できる

新規事業においては、立ち上げまでのスピードが重要になることも少なくありません。しかし、事業計画書の作成には、通常は膨大な時間がかかります。

一方、リーンキャンバスは時間をかけて緻密な事業計画を考えることを強要しません。新規事業の全容をたった1ページに収まる、簡単な表のような形式で表現できるからです。ビジネスモデルの全体像をスピーディに整理できる点が、リーンキャンバスのメリットのひとつです。

メリット2:事業の要点を網羅しリスクを把握できる

どれほどページ数を割いて見栄えのよい事業計画書を仕上げたとしても、重大なリスクにつながる見落としがあっては意味がありません。

リーンキャンバスでは、1ページ内のどこに何を書くかが決められています。ひとつひとつの項目を埋めていく過程で、事業の要点について漏れなく検討することが可能です。リスクとなりうる要素を、早期に洗い出せる点がメリットです。

メリット3:事業に関する議論の土台にできる

「ビジネスモデルについて考える」というプロセスそのものが、何をすることなのか不明瞭な場合も少なくないでしょう。

リーンキャンバスを用いれば、ビジネスモデルの要点をシンプルな形で明確に表現可能です。また、コンパクトな資料にはその内容を伝えやすいというメリットもあります。

これを土台とすれば、よりスムーズなコミュニケーションをはかれます。事業の要点について共通の理解を築いたうえで、検討が必要な部分について議論を進めやすくなるなどの効果が期待できるでしょう。

リーンキャンバスの9つの要素と作り方

リーンキャンバスの9つの要素と作り方

リーンキャンバスは、9つの要素について検討し記入していくことで完成します。ここからは、各要素の意味や書き方について説明します。

– 要素1:顧客セグメント(Customer Segments)
– 要素2:課題(Problem)
– 要素3:独自の価値提案(Unique Value Proposition)
– 要素4:ソリューション(Solution)
– 要素5:チャネル(Channels)
– 要素6:収益の流れ(Revenue Streams)
– 要素7:コスト構造(Cost Structure)
– 要素8:主要指標(Key Metrics)
– 要素9:圧倒的な優位性(Unfair Advantage)

要素1:顧客セグメント(Customer Segments)

「顧客セグメント」には、製品やサービスのターゲットとなる顧客を定義して記載します。

このとき、新規事業を早期に受け入れてもらうため、「アーリーアダプター」を意識することが大切です。アーリーアダプターとは、新しい製品やサービスを最初に使ってくれるユーザーのことです。どのようなユーザーがターゲットとなるのか、その人物像をできる限り明確にしましょう。

要素2:課題(Problem)

「課題」には、顧客が抱えているであろう課題を定義していきます。裏を返せば、これから提供する製品やサービスで、顧客は何を解決できるようになるかということです。もし多数の課題があるようなら、より重要と思われるものに絞って書き出します。

また、同じ課題の解決に利用できるソリューションがすでにあるようなら、併せて記入しておきましょう。これは、これから立ち上げようとしている事業の競合を理解するために重要なことです。

要素3:独自の価値提案(Unique Value Proposition)

「独自の価値提案」には、ユーザーに提供できるユニークな(オリジナリティのある)価値を定義します。新しい製品やサービスのどこに魅力があり、どの点で差別化できるのかを明確にするということです。

「顧客セグメント」で定義したターゲットユーザーが「課題」を解決したいというニーズを満たすために、自社を選ぶ理由となりうる「強み」を示します。

要素4:ソリューション(Solution)

「ソリューション」には、「独自の価値提案」で定義した価値を具体的なソリューションに落とし込んで定義していきます。

ここでは、自社の製品・サービスならではのユニークな特徴を盛り込むことがポイントです。すでに競合が存在する場合は特に、同じようなソリューションを後発で提供するだけでは魅力を伝えることが難しいためです。

要素5:チャネル(Channels)

「チャネル」には、ユーザーとの接点を定義します。どこでユーザーと出会い、どのようなルートで製品やサービスを届けるのかを考えるということです。

「顧客セグメント」で定義した人物像や、「ソリューション」の性質などによって、どのチャネルを選択すべきかは変わってきます。すべてをWebで完結させるのが最適なこともあれば、オフラインを中心とするのがベストな製品・サービスもあるでしょう。

要素6:収益の流れ(Revenue Streams)

「収益の流れ」には、収益をあげるための仕組みを設定していきます。どのような行動をユーザーに起こしてもらえれば、自社の収益につながるかを考えましょう。

これは端的にいえば、新しい製品やサービスの「価格を決める」ということです。単価が決まっていれば、取引1回ごとにいくらの利益が見込まれるのかが明確になります。そこから、事業全体の収益もシミュレーションできるようになります。

要素7:コスト構造(Cost Structure)

「コスト構造」には、「ソリューション」を通してユーザーに価値を提供するために必要な費用を定義します。原材料費や人件費のほか、流通や顧客獲得のためのコスト(広告費用)なども洗い出しておきましょう。

システム開発費や設備投資費用など、製品やサービスを市場に投入するまでに初期費用が必要な場合は、あわせて記載しておきます。

要素8:主要指標(Key Metrics)

主要指標には、事業活動の評価指標を記載します。事業としての最終目標を達成するために求められる、中間目標を明確にしましょう。平たくいえば、KPIを定義しておくということです。

ここでは、製品やサービスが受け入れられ、ユーザーの課題を解決できていることが確認できるような指標を考えます。顧客の獲得数やリテンション(リピート)率など、できる限り定量的な評価が可能な指標を設定することが望ましいでしょう。

要素9:圧倒的な優位性(Unfair Advantage)

「圧倒的な優位性」には、自社の製品やサービスが、市場優位を維持できる理由を定義します。持続的に収益を出すために、競合が真似できない圧倒的な強みをみつけるということです。

例えば、「最新のテクノロジーを使う」という程度では、いずれ他社に追いつかれてしまう恐れがあるでしょう。それよりも「専門家を中心とする独自の人脈がある」、「現行サービスに魅力を感じてくれている大勢のユーザーがいる」などの強みのほうが圧倒的だといえます。

リーンキャンバスの効果的な使い方

リーンキャンバスの効果的な使い方

ここまで、リーンキャンバスの作り方をみてきました。ここからは、どのような使い方をすればより効果が期待できるのかについて説明していきます。

– 最初の3つの要素に注目して順番にチェックする
– 小さくスタートし改善していく

最初の3つの要素に注目して順番にチェックする

リーンキャンバスに記入する9つの要素は、すべてが論理的に関連しています。なかでも、事業の立ち上げで重要となるのは最初の3つの要素です。

まずは「顧客セグメント」と「課題」から、誰の何を解決する製品・サービスなのかが明確になっているかをチェックするのがポイントです。

次に「独自の価値提案」から、事業に独自性があるかチェックします。ここまでできれば、残りの要素も含めて将来性のある事業といえるかどうかを判断できるでしょう。

小さくスタートし改善していく

新規事業にはリスクがつきものです。しかし、最初にリーンキャンバスを作成した時点では、リスクをある程度のところまでしか想定できません。また、この段階では仮説も多く含まれているでしょう。

リスクを適切にコントロールしていくには、事業を最小限の規模でスタートさせて市場の反応を見ながら、仮説の検証と軌道修正を繰り返していく必要があります。そのために適した手法として知られているのが、「MVP開発」です。詳しくは、こちらの記事で紹介していますので参考にしてください。

自社の独自性と優位性を知り収益につながる事業の創出を

リーンキャンバスは、新規事業を立ち上げる際に役立つフレームワークです。ビジネスモデルを素早く整理し、リスクを網羅的に把握することで、新たな価値を市場に届けられるようにするツールとして活用できます。

新規事業を収益化し、その効果を持続させるためには、自社ならではの特徴や強みについて知ることも重要です。それには、弊社の「DX戦略コンサルティング」サービスをぜひご利用ください。

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