材料開発に革新を!日本企業に適したAIソリューションとは - 株式会社STANDARD

材料開発に革新を!日本企業に適したAIソリューションとは

DX・AI人材育成

この記事の目次

  1. 材料開発における日本の強みと対策が求められる点
  2. 新素材の探索・設計を高速化するMI(マテリアルズ・インフォマティクス)とは
  3. 革新的な材料開発の実現に向けたDX施策のポイント
  4. 材料開発におけるDX実現のカギはAIに強い人材の育成

新素材の探索や設計に、AIを活用する動きが国内外で活発化しています。これらは、材料開発の分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の一環だといえるでしょう。

そこで本記事では、国内の材料メーカーに焦点を絞りAI導入の必要性とDXのための施策について説明していきます。材料開発の現状や今後について危機感をもっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

材料開発における日本の強みと対策が求められる点

AIは、国内の材料メーカーにとって大きな革新につながる可能性のある技術です。まずは、その理由を紐解くために、日本の強みと対策が求められる点について整理しておきましょう。

– 質の高い研究者とデータ・設備の存在が強み
– イノベーションを創出する力の低下が問題に

質の高い研究者とデータ・設備の存在が強み

2018年の日本の輸出総額(約81兆円)のうち、工業素材は2割以上(約18兆円)を占めています。そのなかには世界市場の半分を超えるシェアを占める素材も多く、輸出産業の要のひとつとなっています。

これらを支えているのが、世界的にみても水準の高い研究施設や設備と、マテリアルデータの存在です。また、研究者の質が高いことも、素材開発における日本の強みとなっています。「リチウムイオン電池」や「青色LED」などは、世界に誇れる日本の実績として有名な例でしょう。

イノベーションを創出する力の低下が問題に

日本には革新的な材料開発の実績が多数あるものの、近年では論文の発表数や、新素材を活用した製品のシェアは下降傾向にあります。研究・開発とその応用において、イノベーションのペースが徐々に低下しているといえるのです。

これからの持続可能な社会の実現に向けて、さまざまな機能をもつ新素材は重要な役割を果たすものです。グローバル市場で戦うためにも、日本の材料メーカーにはイノベーションを創出する力の強化が求められています。

新素材の探索・設計を高速化するMI(マテリアルズ・インフォマティクス)とは

発展がめざましいデジタル技術を活用して、材料開発を加速させる取り組みが近年盛んになっています。なかでも中心的な役割を果たすのが、機械学習を含むAI技術です。

材料に関する膨大なデータとAI技術を活用して、素材の探索や開発を効率よく行う手法のことをMI(Materials Iinformatics)といいます。実験の回数を減らしつつ、精度の高い予測ができる点などがMIのメリットです。研究者の経験則や、勘と偶然に左右される部分を減らし、材料開発に必要な期間とコストを大幅に抑えられる可能性があることから注目を集めています。

MIの詳細については、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

革新的な材料開発の実現に向けたDX施策のポイント

革新的な材料開発の実現に向けたDX施策のポイント

MIは、材料開発の分野におけるDXだともいわれています。組織としてMIを実現するには、DXの推進が求められるといえるでしょう。ここからは、そのためのポイントとなる施策について説明していきます。

– データを軸とする研究開発を推進する
– 研究者の知見を機械学習に統合する

データを軸とする研究開発を推進する

AIの導入など、技術面さえクリアできれば、どのような企業でもDXで成果を出せるというわけではありません。DXの実現には、「デジタル技術」と「データ」の両面を活用することが重要です。MIにおいては、「AI」と「マテリアルデータ」の活用が求められます。

裏を返せば、良質なマテリアルデータを保有する日本の材料メーカーは、これを軸にMIのメリットを最大化できる可能性が高いということです。こうした「データ駆動」の考え方は、研究・開発のみならず、DX時代の経営にも欠かせないものでしょう。

データドリブン型経営の詳細については、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

研究者の知見を機械学習に統合する

一方で、材料開発の分野で「デジタル技術とデータを活用せよ」というのは簡単ではないでしょう。AIをはじめとする先端技術は、多くの研究者にとって「畑違い」であることも多いためです。しかし、MIによる競争力の向上は、研究者が蓄積してきた知見や資産を先端技術と統合した先にあります。

これを実現するには、化学の知識に加え、機械学習などのスキルを備えた人材を積極的に育成していく必要があります。こうした取り組みにより研究・開発とデジタル技術を橋渡しできる人材が増えれば、ロボット技術による実験の自動化など、生産性をさらに向上させる施策も見えてくるでしょう。

材料開発におけるDX実現のカギはAIに強い人材の育成

材料開発分野のDXにおいて、MIは今後も注目すべき取り組みとなるでしょう。MIの実現には、AIなどのデジタル技術とあわせて、データの有効活用が欠かせません。

大きな成果を目指すなら、組織として一枚岩でDXを推進していく姿勢も大切です。そのためには、材料開発に携わるひとりひとりがDXの「リテラシー」を身につける必要があります。

弊社では、化学業界特化のDX人材育成サービス「MIリテラシー講座」を提供しています。MIの基礎から実装までの進め方について網羅的に学べる講座となっていますので、ぜひご利用ください。

また、AIプロジェクトに必要なエンジニアやマネージャーの育成には、AIの確実な知識習得を目指せる「AI_STANDARD」の2つの講座がおすすめです。詳しい資料は、下記の「資料ダウンロード」ボタンより無料でご覧いただけますので、あわせてご活用ください。

DXプロジェクトの内製化を加速させる
技術人材育成サービスのご案内
資料ダウンロードはこちら

また、弊社ではDX/AI人材育成ノウハウや各業界に特化したDX推進事例等をご紹介するセミナーを毎月2回以上開催しています。ぜひこちらも貴社のDX推進の一助にお役立てください。

DX入門編として本などの書籍だけでなく無料のDXセミナーも開催中

DXに関するお悩みや弊社へのご相談・
お問い合わせはお気軽にどうぞ
サービスの詳細資料を無料公開しています
30分で解説!デジタルスキル標準に完全準拠した個別教育型の人材育成