DX推進を担う人材に求められる3つのスキル|必要なスキルセットを徹底解説
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DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性に気づき、いざ始めようとした際に、つまづくポイントとして「どんなスキルを持った人をアサインすれば良いのかわからない」というものが挙げられます。
初めてDXに取り組む企業にとっては、成果を上げたいが故に、人材のスキルセットの把握はとても大きなターニングポイントとなり得ます。
今回は、DX人材に求められる企画・立案・推進の3つのスキルセットについて詳しく解説していきます。
DX人材とは「DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う人材」
IPA(情報処理推進機構)が2019年4月12日に公開した「デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査」では、さまざまな役割に細分化して、DX推進人材を構成する職種について説明しています。
その中の言葉を借り、STANDARDではDX人材を「DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う人材」と定義しています。
DX推進にはDX人材が必要不可欠
DXプロジェクトを推進するには、社内にDX人材の存在が必要不可欠です。これには2つの理由があります。
1つ目はコストの問題です。「コンサルタントに外注してプロジェクトを進めていく」という方法も考えられますが、毎回外注をしてプロジェクトを進めていてはスピード感がなくなり、コストも嵩むでしょう。
そのため、プロジェクト全体を内製化すべく、DX人材を自社で育てることが重要です。
2つ目は「課題は現場に落ちている」という問題です。DXプロジェクトを進めていく上でつまづきやすいポイントとして、「課題が見つからない」というものがあります。
大抵の場合、課題は現場に落ちていることが多いため、この課題をピックアップしプロジェクトに乗せていく役割を持つ人材が必要となります。
(参考:IPA デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査)
DX人材に求められるスキル
実際にDX人材に求められるスキルを見ていきましょう。STANDARDでは7つの評価基準をもとに、DX人材を5つのレベルに分けています。表を見ながら、1つずつ解説していきます。
1点目の「課題を洗い出すことができる」は、現場にある課題を、ブレインストーミングを行った際に挙げていける段階を指します。課題発見のフェーズにおいてはこれが最も基礎的なレベルと言えます。
2点目の「解決すべき価値のある課題を洗い出すことができる」は、1点目のスキルに加え、課題に対し優先順位を付けられる段階のことを指します。
DXプロジェクトの推進において課題発見のフェーズは最も重要なフェーズであるため、解決すべき課題の重要度を適切に判断できるスキルはDX人材に必要不可欠です。
3点目の「それぞれのデジタル技術で何が出来るか、事例を理解している」は、現在のテクノロジーの限界や、どの技術がどういった分野に応用可能なのかを最低限理解している段階を指します。解決策構築のフェーズにおける、最も基礎的なレベルです。
4点目の「技術者と会話しながら、要件定義をすることができる」は、実際のプロジェクトにおいて、経験者と一緒であれば、課題発見フェーズと解決策構築のフェーズをつなぐサポートができる段階を指します。
この段階まで来れば、ひとまずプロジェクトを回すことができます。
5点目の「最低限のリソースで、解決すべき課題を必要十分に解決できる」は、DXプロジェクト経験者の力を借りることなく、自分一人で要件定義ができる段階のことを指します。
解決策構築のフェーズで重要なのは、最も効率的・効果的な解決策を構築することです。つまり、最低限のリソースを用いて課題を解決し切るスキルがDX人材には求められています。
6点目の「DXプロジェクトのPoCを推進できる」は、構築した解決策の実証を主導できる段階を指します。DXプロジェクトにおいて、PoCは必ず行われるので、DX人材が身につけるべきスキルです。
7点目の「DXプロジェクト全体のPMができる」は全てのフェーズを俯瞰してプロジェクトを設計し、マネジメントできる段階を指します。
このレベルの人材がレベル4までの人材を引っ張ってプロジェクトを進めていくことで、プロジェクトの成功のみならず新たな人材の育成に繋がります。
DX人材は埋め合わせ採用ではなく育成すべき
市場全体としてのIT技術に関する知識を持った人材の不足は、DX人材の供給不足にも如実に表れています。
希少性のある人材を安定して確保し続けることは難しく、採用できたとしても、多様な専門性を持つ人材は多様な価値観や文化に触れているため、自社にうまく順応できるかどうか不安も残ります。
自社の求める人材のビジョンを明確化し、既存の人材をDX人材へと転換していくことが企業・個人どちらにとっても最もメリットの大きい選択肢です。
DX人材の育成方法
DX人材には課題を発見し、解決策を構築するための「着想力」とプロジェクト全体を俯瞰して設計し、マネジメントを行うための「企画構築力」が求められます。
これらのスキルは経営企画部門や営業・マーケティング部門に必要なものであるため、DX人材にはこれらの部門に所属する既存の人材の適合度が高いと考えられます。
このような即戦力性の期待される人材に対し、経験者を交えながら実際のプロジェクト推進を行うことが最も効率的な方法です。
また、STANDARDではDX人材のスキルアップを目的とした、AIマネジメント講座やAIリテラシー習得講座を提供しています。
エンジニアの開発スキル向上を目的としたAIエンジニア講座と合わせ、非常に高い反響をいただいております。
このような外部の研修制度、サービスを利用して、上級レベル向けのデジタル技術を社内で育てていく施策も効果的であると考えられます。
関連:DX推進の人材は育成できる!即戦力を生み出す社内研修に必要な条件とは
今回の記事のポイント
- DXプロジェクト推進にはDX人材の存在が必要不可欠
- DX人材とは「DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う人材DX
- DX人材のスキルレベルは7つの評価基準をもとに5つの段階に分けられる
- 課題発見、解決策の構築、ビジネス適用・プロジェクト推進のスキルが求められる
- DX人材は採用よりも育成すべき
- 即戦力性のある部門からメンバーを選ぶと、適合度が高くスピード感が出る
- 必要に応じて外部の研修を利用することも効果的
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