【RPAとは?】基本の定義やAI・マクロとの違い、事例までを詳しく解説! - 株式会社STANDARD

【RPAとは?】基本の定義やAI・マクロとの違い、事例までを詳しく解説!

DX・AI技術・事例解説

この記事の目次

  1. RPAとは
  2. RPAツールの種類
  3. 他の業務効率化手段との違い
  4. RPA事例紹介
  5. 今回の記事のポイント

ここ数年、業務の効率化や事務作業の自動化が可能なRPA(Robotic Process Automation)が注目を集めています。様々な企業や自治体で利用されているこの技術ですが、マクロやAIなど似た概念の言葉も多く、どのような技術なのか正確に理解できている人は少ないのが現状です。今回は、RPAの基礎的な知識からAIやマクロとの違い、実際の活用事例までをわかりやすく解説していきます。

RPAとは

RPAは、PCなどを利用しておこなっている事務作業の一部を自動化できるソフトウェアロボットです。RPAで実現できることは大きく4つに分けることができます。

1つ目は生産性の向上です。コピーアンドペーストなどの単純作業やデータ入力などのバックオフィス作業を効率化することができます。2つ目は人材不足の解消です。定型業務をRPAによって代替することで、今後深刻化が予想される人材不足を解消することにつながります。

3つ目は人的ミスの防止です。繁忙期などに作業量が増える業務でも、RPAを用いることでムラのない作業を実現し、人的ミスを防止することが可能です。

4つ目はコストの削減です。設定次第で曜日や時間にとらわれずに作業を進めることが可能なため、人件費の削減に貢献できます。

このように、RPAを用いて日々の業務を自動化することには様々なメリットが存在することがわかります。

RPAツールの種類

RPAツールは日本国内に30種類以上存在します。それらは提供方法に応じて「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3種類に分けられます。これはRPAが「デスクトップ」「サーバー」「クラウド」のどこで働くかに注目した分類方法です。どのタイプを導入するべきなのかは、導入コストや時間、規模、業務内容等に応じてある程度絞っていくことができます。次にそれぞれの強みについて確認していきましょう。

デスクトップ型

デスクトップ型のRPAは、特定のパソコンにソフトウェアをインストールして利用することができます。パソコン1台から導入可能なので導入のハードルが低いことが特徴です。また、パソコン上で細かい設定が可能なので、現場に合わせたカスタマイズや業務フローの変更に柔軟に対応することができます。一方で、RPAの稼働範囲はそのパソコン上に限定されてしまうため、会社や組織単位で大規模に導入することは難しいといえます。

サーバー型

サーバー型のRPAツールは、自社サーバー内にRPA環境を構築・管理するタイプで、管理者がサーバー上で RPAの稼働状況を監視できるのが特徴です。そのため、管理したい業務の範囲が広かったり、全社的に導入したいといった場合に適しています。また、処理能力がパソコンのスペックに依存しなかったり、サーバー上でRPAを一括管理するため、高いセキュリティ要件を満たすことができる点もメリットとして考えられます。一方で、導入コストや維持コストが高く、導入のハードルが高めであることや、管理していくことができる人材の確保や育成が必要になることを理解しておく必要があります。

クラウド型

クラウド型のRPAツールは、Webブラウザ上でWebサービスとして利用するタイプのものです。ソフトウェアのインストールやサーバーの構築が必要ないため、Webサイトでユーザー登録をするだけで利用開始できるといった手軽さがあります。クラウド型のRPAツールの多くはITに精通していない人材でも親しみやすいUI設計になっており、導入のハードルが低いといえます。また、Webサービスとして提供されるため、新しい機能がリリースされた際にすぐに利用できるといった点もメリットとして挙げられます。

一方で、通信環境などサービス自体がプロバイダ側に依存しているため、プロバイダ側でトラブルが発生した際には利用することができないといったデメリットも考えられます。さらに、データをクラウド上で管理することになるため、セキュリティ面の確認が必要であることも注意しなくてはなりません。

他の業務効率化手段との違い

マクロとRPAの違い

RPAとマクロの異なる点として、RPAは自動化対象となる業務の範囲が広く、専門知識を必要としないといったものがあります。例えば、マクロが自動化する対象はエクセルなどの特定のアプリケーション内に限定されるのに対し、RPAは自動化の対象を限定せず、アプリケーション間の連携も可能です。また、専門知識の必要性については、マクロは実用的で高度な処理を自動化する際にVBA(Visual Basic for Applications)などの専門知識が要求されるのに対し、RPAは専門的な知識は必要とせず、非IT部門のメンバーでも自動化を実現可能です。

AIとRPAの違い

マクロとの違いにあったような専門知識が求められるかといった違いの他に、AIとRPAの大きな違いのひとつに自律的な判断が可能かどうかが挙げられます。例えば、AIは与えられたデータに対して自らルールを定義して自動化してくれるのに対し、RPAは人間がルールを決めてあげる必要があります。一方、コストの面に注目すると、AIの導入にはその知識に学習期間なども含めて導入に多くの時間やコストがかかる他、長期的なビジョンに基づいた投資が必要といえます。RPAは短期間かつ低コストで導入可能である他、AIに比べ人間がルールを決めるため、結論に至ったロジックが見えやすいといった利点も挙げられます。

将来的にはこれらの技術を組み合わせたソリューションによる自動化や業務の効率化が進んでいくと考えられており、自動化の目的や業務範囲に応じて適切な手段を選択することが重要です。

関連記事:AIとデータサイエンスの違いは?AI活用に重要なスキルと企業の在り方について

RPA事例紹介

支払い明細書の読み取り・消し込み業務の自動化

帝人フロンティア株式会社では、目視で実施していた支払い明細書の消し込み業務を、OCRを活用したRPAによって自動化しました。

これまでは支払い明細書の確認、消し込み業務を一枚ずつ確認する必要があり、会社全体で260時間を消し込み時間に費やしていました。そこで、OCRを用いて情報を読み取り、基幹システムにアクセス・入金情報の確認・売掛金の消し込み作業を自動で実施するRPAを導入したました。その結果、約85%の精度でこれらの作業をおこなえるようになり、全体として業務時間の86%を削減することにつながりました。

メール要否判断・送信の自動化

株式会社アクトリコールでは、コールセンターで受電後に個別で対応していた特定顧客へのメール追加送付業務をRPAで自動化しました。

これまでは、コールセンターではクライアントの電話をコールとラッキンシステムへ非道記録し、メール自動送信したのち、さらにクライアントによっては追加で担当者を調べて個別にメールを出す必要がありました。そこで、1日約2000件に上っていたクライアントに応じた追加担当者の確認・メール送付作業を自動化しました。その結果、正確なオペレーションを実現し、メールの出し忘れや誤送信などのヒューマンエラーを解消することにつながりました。

今回の記事のポイント

・RPAとは、PCなどを利用しておこなっている事務作業の一部を自動化できるソフトウェアロボットのこと。

・単純作業をRPAに置き換えることで、生産性の向上、人材不足の解消、人的ミスの防止、人件費の削減につながる

・RPAツールにはデスクトップ型、サーバー型、クラウド型の3種類があり、用途や規模に合わせて選んでいく必要がある。

・RPAの特徴は人間が考えたルールの中で、幅広い範囲の業務を自動化することである。

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