【XR活用事例】VR/AR/MRによるビジネスの改善例 - 株式会社STANDARD

【XR活用事例】VR/AR/MRによるビジネスの改善例

DX・AI技術・事例解説

この記事の目次

  1. XRとは
  2. VRで社員研修を効率化
  3. VRで不動産内見の形を新しく
  4. ARでネットショッピングを新しく
  5. まとめ

XRとは

XRとは、VR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)などの画像処理技術の総称です。「エックスアール」または「クロスアール」と呼ばれています。仮想空間をうまく活用することにより、実際には体験できないようなことも体験できるとして、今注目されています。それでは、XRを代表する技術「VR」「AR」「MR」とはどのような技術なのでしょうか。

VRとは「Virtual Reality」の略で、日本語では「仮想現実」と言います。VRゴーグルと呼ばれるデバイスを頭に装着し、視界を覆うことによって、あたかも自分が別世界にいったかのような体験ができます。左右の目に少し違う映像を流すことで、立体を表現しています。VRを使うことにより、目の前全てに仮想空間を表示できるので、よりリアルなシミュレーションや訓練を行うことができます

最近は頭の動きに合わせて景色が変わる「ヘッドトラッキング」という機能により、360度のよりリアルな世界に入り込むことができます。

ARとは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と言います。VRは視界全体をゴーグルを使って、仮想の世界に没入するのに対し、ARは現実世界を画面を通してみることで、現実世界が拡張されたかのように見える技術です。ARを使うことによって、地図アプリ上で道を表示したり、ECサイト内で服やアクセサリーの試着をすることができます。近年では、社会現象になったポケモンGOでも利用されていた技術です。

MRとは「Mixed Reality」の略で、日本語では「複合現実」と言います。VRと同じようにゴーグルをつけ、ARのように現実世界を拡張するというものです。ゴーグルなどで現実世界を把握し、その現実世界にぴったり合うように映像を合成します。ARとの違いは、空間情報を付与できる点です。ペットの映像を流すとします。ARの場合は現実世界に重ね合わせるだけなので、カメラを壁に向けたらペットが浮いているように見えてしまいます。しかし、MRは空間情報を持っているので、ペットが浮くことがなく、床にカメラを向けたときのみ表示することができます。MRを利用することで、空間に様々な情報をつけることができます。

MRについてはまだ活用例が多くありませんが、今後高速通信技術5Gの普及により活用する企業が増えてくるでしょう。

VRで社員研修を効率化

新入社員には社員研修が行われますが、社員研修には多くの人員が必要になります。また、マニュアルを覚えるのにも、繰り返し練習が必要となり、覚える量も多いため時間がかかってしまいます。

事例

ファミリーマートが社員研修にVRを導入しました。

(引用元:ファミリーマートニュースリリースより)

課題

従来の新入社員研修は対面教育方式を採用しており、教育係の社員が多くの時間を研修に割かなくてはいけませんでした。

解決策

InstaVR社の「InstaVR」を活用して、VR社員研修プログラムを実施しました。

また、「InstaVR」の多言語自動翻訳機能を活用し、全てのコンテンツを多言語化(日本語・英語・中国語・シンハラ語・ベトナム語・ネパール語)しました。

効果

VRを活用して社員研修を行なった社員は、従来方式の社員研修を行なった社員に比べて、教育時間が平均約30時間削減されました。

また、社員研修で教える側の教育時間も約30時間削減でき、合計で約60時間の削減につながりました。

参照元:ファミリーマートxInstaVR VRプラットフォームを活用した社員研修プログラムの実証実験を実施 1人あたり約60時間の店舗オペレーション習得に要する教育時間削減を実現

関連:今さら聞けないAIとは?企業活動に必要な理由・活用例について

VRで不動産内見の形を新しく

事例

VRを導入し、オンラインで内見ができるようになりました。

課題

内見をする際に、移動などで時間がかかってしまい、家を見たくても見れないことがありました。

解決策

各社不動産会社がVRを導入し、オンラインでも内見をできるようにしました。

効果

全体的なコストダウンに加え、お客様の満足度も上げることができました。

VR内見を導入することにより、内見の際にかかる時間や交通費を削減できます。それにより、さらなる事業の効率化が望めます。

またVRで事前に見学しておくことで部屋のイメージがわき、実際に内見に行った際の部屋に対するイメージのギャップが減ることでお客様の満足度も高まり、実際の成約率もアップしています。

また、2020年に流行したコロナウイルスなどの感染症が流行ってしまい、都心に内見に行くのが怖いという地方の人も、気軽に家の内見ができます。中には、VR内見のみで成約するというお客様も少なくないそうです。

ARでネットショッピングを新しく

(引用元:Shopify ブログ

通販サイトで実際のサイズがわからず、困った経験が一度はあると思います。また、家具を購入しようととしても、実際に部屋のレイアウトに合うか心配になり購入に至らなかったり、購入をしたもののイメージが違い返品するという事例が発生しています。

事例

大手ECサイトのshopifyが、ARショッピング機能を導入しました。

課題

従来のECサイトでは実際の物の大きさがわかりづらかったため、届いたときにイメージと違うなどの理由で、返品が多かったのが課題でした。

解決策

Apple社のiOS12以降のSafari上で使える「AR Quick Look」を活用することにより、実際の大きさを確認でき、実体験のような購買体験を提供できるようにしました。

効果

ARを用いることで、実世界の空間に商品を出現させることができ、実際に商品を買った時のイメージを容易にします。

また、実際の商品の大きさをイメージできるので、購買意欲を促進したり、返品率を下げることにつながっています。
(参照元:Shopify x ARのショッピング機能を公開!iOS 12でオンラインショッピングの新しいカタチを体験

まとめ

製造業や接客業、観光業など様々な業界で使われているXR技術。これからは高速通信技術の5Gにより、「ヒトとヒト」だけでなく「モノとモノ」が通信により接続されます。

今はまだXRを活用したサービスを提供する企業は多くありませんが、いち早く導入することで、提供価値を高めていくことができるでしょう。是非一度、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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