「研修で終わらせない」大樹生命の決意 │ 人事×現場×役員が三位一体で挑むDX人材育成の全貌
大樹生命保険株式会社様
大樹生命保険株式会社
「”人にしかできないこと”に集中する効率的な態勢」を目指して
大樹生命様では、2024年度より、将来の自動化可能な業務のデジタル化等を通じた「極力“ヒト”を介さない効率的な態勢への移行」を目指し、DX推進人材育成に向けたプログラムをスタート。その実現に向け、階層別研修の実施や全社員向けデジタルベーシック研修の提供、人材のインベントリ管理を行い、変革に向けた基盤強化に取り組まれてきました。
中でも、デジタル技術を活用しビジネス変革をリードする「DX推進人材」を3か年で育成し、戦略的配置による実践を経て全社領域での価値創造を実現する状態を目指しています。
DX戦略部が発足した当初、大樹生命様では組織としての具体的な活動内容を模索している段階でした。一律の教育ではなく、変革を牽引するDX推進人材の育成が必要であると決定したものの、実効性のあるカリキュラムをいかに構築するかが課題となっていました。
こうした状況を受け、STANDARDは2024年度より、大樹生命様オリジナルの教育カリキュラムを設計し、伴走支援を開始しました。
初年度はアセスメント・eラーニングでの基礎知識習得と「DXマインド・プランニング研修」や「DX施策立案ワークショップ」、「データ利活用ワークショップ」を組み合わせ、DX推進人材が身に着けるべきスキルを全方位的に身に着けることができる実践型ワークショップを実施。
2年目は、1年目の学習内容を振り返り、自部署の課題・施策の整理、およびプロジェクト実行に向けた要所を理解する「プロジェクトマネジメント研修」の要素を含めたフォローアップ研修を実施。
さらに、3年目(2026年度)に向けては、現場で奮闘する推進人材にとって即効性のある武器となる、生成AIに焦点を当てた「生成AI実践ワークショップ」を実施予定です。
大樹生命様の取り組みは3か年を通じて各人が自組織に学びを持ち帰り、実践を継続できる仕組みが特徴的です。2年目のフォローアップ研修後も役員・部長自ら個々の受講生と1on1を行い、状況の確認や動機付けを行うといった取り組みも実施されています。手厚い知識習得・実践機会の提供と会社がコミットする姿勢・動機付けにより「一度研修をやって終わり」にならない、継続的な取り組みに昇華する環境作りを実現しています。
背景/課題
- DX推進体制の具体化と人材育成指針の確立
- 現場変革を牽引する人材向けの、実効性あるカリキュラム選定
- 多忙や周囲の無理解といった、組織的な壁による企画停滞の懸念
- 学習を実務成果(投資判断・プロジェクト化)へ繋げる仕組みの欠如
STANDARDのご支援内容
- TalentQuest アセスメント・E-Learningを活用した事前学習の提供
- DXマインドセット、企画立案、データ利活用を統合した、全6日間の伴走型ワークショップの提供
- 課題施策立案手法の振り返り、プロジェクトマネジメント要素を加えたフォローアップ研修の提供
- 生成AIを活用した即効性のある成果(クイックウィン)の創出支援
- 1期生の改善点を踏まえた2期生、3期生へのカリキュラムブラッシュアップ
成功のポイント
- 業務分析の手法、データ分析の手法の双方を深く学習することによる効果的な育成および企画の精度向上
- 個々の課題に寄り添い、本気で企画の質を向上させる、質の高い伴走支援
- DX企画書の作成・プレゼンを通じた、実務直結の成果創出と投資判断の促進
- 立案された7施策のうち選抜された5施策の実現に向けた予算化含めた推進体制を確保
- 役員レベルのコミットメント/上位職の巻き込み、役員面談など継続的なフォローによる受講生の動機付け・心理的安全性・モチベーション担保
-3年間の継続性をもった取り組みおよび内容のあくなきブラッシュアップ
お客様の声
一過性の研修やアイデア創出で終わらせない
本取り組みを通じて私たちが重視してきたのは、DXを一過性の研修やアイデア創出で終わらせることなく、現場の課題に真正面から向き合い、関係者を巻き込みながら、実行と成果につなげることのできる人材を育成することです。デジタル技術の導入そのものが目的化するのではなく、それをどう活用し、業務や事業の価値向上につなげるのかを主体的に考え、行動できる人材が不可欠であると考えています。
STANDARD社には社外パートナーとして参画いただき、当社の課題や実情を踏まえながら、真摯な議論を重ね本プログラムを段階的に構築してきました。本プログラムでは、デジタルやデータに関する知識習得にとどまらず、「なぜこの取り組みが必要なのか」「現場で本当に実行可能か」「どのような成果が期待できるのか」を常に問い続けながら、企画を具体化していくプロセスを重視しています。受講者には、企画の妥当性や実効性を自ら説明できる水準まで考え抜くことを求めており、その経験が自身の業務を俯瞰し、より高い視座で判断する力の醸成につながっていると感じています。
また、研修で得た学びを実務で形にしていくためには、個人任せにせず、組織として継続的に関与していくことが不可欠です。本取り組みでは、研修後もフォローや対話の機会を設け、受講者が試行錯誤を重ねながらも前に進める環境を整えてきました。その結果、いくつかの取り組みは具体的な業務改善として動き始めており、成果創出に向けた道筋が見えつつあります。
DX・構造改革推進部としては、今後もこうした取り組みを継続し、成果に対する責任を持ち、実行を主導できるDX推進人材の育成に強い意志をもって取り組んでいきたいと考えています。

部長 島田 基宏 様
弊社担当者の声
“「人を想う」という誠実さが、組織を変える唯一無二の原動力になる”
大樹生命保険株式会社の事務局の皆様とは、2年間にわたり二人三脚で歩ませていただいております。ご支援を通じて私たちが最も感銘を受けているのは、事務局の皆様の「どこまでも実直で、温かい誠実さ」です。
DX推進という大きな変革の荒波において、通常は「効率」や「スキル」といった数字に目が向きがちです。しかし、大樹生命の事務局の皆様が常に思考の真ん中に置かれていたのは、「受講する従業員の皆様の姿」でした。
「このカリキュラムは、現場に戻った彼らにとって過度なプレッシャーにならないか」「一人で悩み、立ち止まってしまう瞬間はないだろうか」——。 我々の提案に対しても、自社の社員一人ひとりが現場で直面するであろう感情や環境を、自分のことのように想像し、議論を重ねる。1年目の受講者の皆様から寄せられた膨大なコメントをすべて読み込み、その一つひとつを次年度の設計に反映させようとするその「お心意気」に、私たち支援側も何度も背筋が伸びる思いがいたしました。
また、変革を「現場任せ」にしない姿勢も象徴的です。役員の皆様自らが、セレモニーの場で力強い意義付けを行い、受講者の上長への丁寧な説明や巻き込みを事務局が泥臭く実行される。この「組織全体で支える」という強固な意志があったからこそ、受講者の皆様も安心して変革に飛び込むことができたのだと確信しています。
事務局の皆様が、抱えている悩みも、目指したい理想も、すべてを包み隠さず言葉にして伝えてくださる。その誠実な姿勢に触れるたび、私たちは「この期待に全力で応えたい、期待を超える価値をお返ししたい」という前向きな使命感に突き動かされてきました。
大樹生命様が築き上げようとしているのは、単なるデジタル技術の活用ではありません。社員一人ひとりを信じ、寄り添い、共に成長していくという「日本企業におけるDXの、一つの理想的なあり方」です。
この尊い挑戦に、これからも最大の敬意と情熱を持って伴走し続け、大樹生命様の未来を共に創っていく所存です。

執行役員 パートナー 蓋盛 元希
