“ハウス食品グループ本社の挑戦”企画から実行へ──事業価値を生むDX研修の設計

ハウス食品グループ本社株式会社様

業種:食料品 従業員数:101〜500人
  • #生成AI
  • #DX人材育成プランニング

ハウス食品グループ本社株式会社

部門横断ワークショップ×伴走支援で実装までを見据えた“実務志向”の研修とは?

ハウス食品グループ本社株式会社は、中期経営計画において「DX推進」を重要テーマとして掲げており、その中核を担う、事業変革を牽引するDX推進リーダーの育成が急務となっていた。
こうした背景から、同社は「DRIVE(ドライブ)」と呼ばれるDX人材育成プログラムを2022年に開始(第1期)。しかし、初期に実施されたプログラムでは創出企画の事業インパクトが限定的で、実務に連結しないという課題を抱えていた。この課題を受け、2023年度(第2期)から当社が伴走支援に参画。2024年までに3期を実施し、2025年度には第4期にあたる生成AI研修へと発展している。

第2・3期では人材育成の基盤を築くことに成功した一方で、組織横断的なテーマに取り組んだ等の背景から、事業への具体的なインパクトにはつながりにくいという課題が残った。そのため第4期では、「企画を生み出すだけでなく、実際に成果に繋げる」ことを重視し、クイックに事業貢献できるテーマとして生成AIを活用した取り組みを開始した。

 
        


背景/課題
- DX人材が社内に不在であり、全社的なDX人材育成が急務だった
- 2022年(第1期)のプログラムでは、受講者による企画が実務への展開に十分結びついていなかった

STANDARDのご支援内容
- 2023年(第2期)から2024年(第3期):DX推進人材育成プログラム「DRIVE」を継続支援
 ・DXリテラシー講座*¹
 ・伴走支援型DX企画立案ワークショップ*²(全8回/約5ヵ月間)
 ・各回では「課題の構造化 → 解決すべき論点の設定 → As-Is/To-Be設計 → DX施策検討 → 効果検証 → 発表」と
  ステップを進行
 ・期間中は宿題やミーティングを通じて各チームが実務課題を整理し、研修に臨むスタイルを採用
- 2025年(第4期)は生成AIをテーマにしたワークショップを実施(短期テーマ版・中長期テーマ版の2種を提供)
 ・生成AIは「短期間での検証」と「中長期的なテーマ」両方に対応可能
 ・短期テーマは約1.5ヶ月間で素早く検証、中長期テーマは約3ヶ月間で業務再設計含めじっくり検討
 ・従来の「DRIVE」の進め方をベースにしながら、生成AIの特徴を活かして設計

DXリテラシー講座*¹:デジタルに強い組織文化を創るため、前提知識に関わらず全社員のデジタルリテラシーを高め、現場視点のアイデアを吸い上げ収益化につなげるためのオンライン教育プログラム

DX企画立案ワークショップ*²:DXリテラシー講座で学んだ知識を基に、現場視点で具体的な事業アイデアや施策を創出し、DX推進を加速させるための実践的なプログラム

成果
- 2023年(第2期)~2024年(第3期)で12件のDX企画書を作成し、経営層・部門長への提案を経て、複数の企画が
  事業検討・推進へと進展
- 一部の企画は事業部で推進に着手し、全社的なDX推進の新たな課題確認と対応着手に繋がる
- 部門横断でのDX企画立案を推進できる教育プログラムを構築


ご担当者様の声

『DX企画の学習会って難易度高いですよね/DX企画は総合格闘技』
~メンターとして寄り添っていただける講師陣のアサイン力に感謝~

この言葉は、DX学習会を始める前にSTANDARDさんとの企画会議で出てきた会話です。DX企画には、業務経験や課題設定力だけでなく、実際に社内で企画を動かすために資料作成やプレゼン力も大事ですし、なにより関係者への根回し・ネゴシエーションなどのコミュニケーション力もポイントです。

これらのスキルが均質なメンバーが学習会に参加するわけではないため、DX学習会を運営していくのは非常に難しいと感じています。学習会企画時には、STANDARDさんに、そのスキルギャップに「寄り添いながらサポートできる」講師陣のアサインについて時間をかけてご相談させていただいています。

学習会参加者と数か月並走していくためには、単なる「講師の座学」だけでは関係性は築けないと感じています。優しさと熱意、本音で対話できる「メンター」でもある講師陣に支えられている学習会と言えます。

ハウス食品グループ本社株式会社
デジタル戦略本部長 西岡 徹夫様

弊社担当者の声

“「自分ごと化」力を備えたリーダー達と、会社の未来のために”共に”議論する。
DXという手段を通じて。”

ハウス食品グループ本社様の素晴らしさの一つに、「誰一人として、会社や組織、業務の変革を”他人事”にしない文化」が挙げられると思います。

弊社のワークショップは、デジタル活用手段(How)をお伝えするだけでなく、DX企画の”入口”と”出口”の議論(Why)に重きを置いていますが、

DX施策検討における「入口」の議論(一例)
「組織としては今後どうあるべきだと思いますか?それはなぜですか?」
DX施策検討における「出口」の議論(一例)
「現場をどのように巻き込み、納得感とクイックウィンをどう醸成させるのですか?」

このような、一見すると”面倒な”我々からの問いかけに対して、誰一人として逃げずに真摯に向き合ってくださり、かつご自身のお言葉で議論を重ねてくださいました。

もちろん、長期的な視点・視座になればなるほど成果創出が遠のいてしまうので、そのバランスをどう取るか?が両社の腕の見せ所ではございましたが、皆が会社や組織のために、どうあるべきか?どうするべきか?、常に「How might we?」のお考えで未来に向けた議論をしてくださるので、我々講師側も毎度楽しみに参加させていただいておりました。

そんな皆さんに対して、我々STANDARDは、ビジネス視点・技術視点の双方においてどのようなご助言を差し上げることができれば、変革のお役に立てるだろうか?という、我々自身も常に「How might we?」の精神で取り組ませていただきました。

ハウス食品グループ本社様のような「社会貢献の主役」である皆様の変革をサポートさせていただくことが、我々STANDARDの喜びです。
ぜひ今後も、社会貢献・組織変革の伴走者として、”熱く”お供させていただけますと幸いです!

蓋盛元希
株式会社STANDARD
執行役員 パートナー 蓋盛 元希

 

“研修という枠を超え、成果にこだわる”

研修という枠にとどまらず、実業で成果を出す――その強い意志が受講生お一人おひとりに宿っていました。その熱量に応えるべく、私たちも支援の質と密度にこだわり、約5か月にわたる長期プログラムでは、全8日間の研修日に加えて伴走ミーティングを重ね、現場で機能する解を見据えて徹底的に議論を深めました。

各回の学びと伴走ミーティングを通じて、成果物は確実に精度を上げていきました。最終日には役員・上長から、企画を推し進めるための建設的で前向きなコメントを多数いただき、次の一歩を加速させる非常に良い機会となりました。

この歩みを支えたのは、受講生の力のみならず、DX推進部・人事部が合同の事務局運営の賜物であり、周到な前捌きと根回しは、研修の効果最大化に間違いなく寄与しておりました。これらの取り組みを礎に、さらにDXの推進の加速・価値創出をともに加速していければと思います。

株式会社STANDARD
マネージャー 尾崎 由織

 
        

人材育成を柱にDXの実現とその先のDXの内製化まで一気通貫でご支援します。
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