“まずはやってみる”で全社を動かす―アサヒGHDが描くDX人材育成と推進の全方位戦略

アサヒグループホールディングス株式会社様

業種:食料品 従業員数:1,001人〜
  • #DX人材育成プランニング

アサヒグループホールディングス株式会社

“まずはやってみる”で全社を巻き込む
DX人材育成を加速させたアサヒ GHD の一気通貫アプローチとは?

M&Aで進んだ急速なグローバル化とともに、グローバル規模での拠点横断の数値分析・戦略策定という新たなミッションに直面した同社は、グローバル化とデジタル化の両立が急務となり、その推進基盤としてDX人材の育成が必要とされたため、着手から約1年の間に経産省「デジタルスキル標準」を参考に独自のDX人材像を策定し、全社員へのアセスメントとeラーニングを実施、さらに推進人材向けの実践的型教育とマネジメント層向けのDX牽引ワークショップを展開。初速から全社を一気に巻き込みDX人材育成のムーブメントを巻き起こすという機運を社内に生み出した。

DX推進も人材育成も不確実性が高い分野だからこそ、完璧を求めすぎず、一気にDX人材育成と推進のムーブメントを巻き起こし全社を導く推進力がアサヒGHDの成功の要諦と言える。


背景/課題
ー M&Aを契機に急激にホールディングス内で組織のグローバル化が進展
ー 各地域拠点に事業運営を任せる一方、横断的な数値分析や戦略策定のミッションが課されていた
ー グローバル拠点へのマネジメント・数値管理アプローチが求められる中、デジタル化が不十分
ー グローバル化・デジタル化の両立が急務となり、その基盤として人材育成が必要とされた

支援内容
ー DX人材像の定義(独自の3類型を設定、部門長ヒアリングで現場の課題等を聞き取り)
ー 全社員の育成(マイクロラーニングで業務負荷を低減、アセスメント平均スコアが向上)
ー 推進人材/牽引人材の育成
(推進人材:実践型教育でDX実行企画書を創出)
(牽引人材:DX施策評価・牽引のため、プロジェクトのGO/NOGO判断評価スキルの養成)

成功のポイント
ー 多角的な育成・環境構築(ITの民主化/DXの民主化/アジャイル)
ー 全方位的に同時展開するアプローチで、DX推進の空気感を一気に社内へ波及
ー “走りながら変革し続ける”のアジャイルマインドが、現場の巻き込みと自走を後押し


担当者の声

“まずはやってみる”で始めて、走りながら磨いていく。

DX人材育成を始めた背景には、急速なグローバル化とホールディングスとしての横断的な役割の強化がありました。各地域への数値分析や戦略立案を横断的に進めるうえで、デジタルの活用は欠かせない状況でした。

まずはDX人材像のアサヒGHD版を策定しました。ここで各FunctionのHeadにヒアリングを行い、対話を積み上げることで、DX人材育成への理解と巻き込む素地を作ることができたと感じます。

また、間髪入れず、アセスメントとeラーニングの全社展開を行い、結果としてアセスメント回答率は91%、eラーニング完了率は98%にまで到達しました。部門別・個人別のレポートをフィードバックすることで、 「自分たちの部門は他部門や他社と比較しどうか?」という視点を持ってもらうきっかけにもなったと思います。

また受講者からは、「スキマ時間に取り組めて良かった」との声も多く、成果として一定の手応えを感じることができました。

推進人材向けには、3ヶ月の実践型教育を実施し、実務に直結する25件の企画書が生まれました。さらに、経営層向けにはプロジェクト評価の観点を育むワークショップを開催し、共通言語化を図ることができました。

推進人材向けと経営層向けのワークショップを連動させることで、現場とマネジメント層が、DX推進の視点を共有する良い機会になったと感じています。また、同時に展開することで、全社的な一体感も醸成することができ、さらに機運が高まったと感じています。

今後は、そうして立ち上がった企画を、実際に部門で実装していくフェーズに入っていきます。
マネジメント層向けには部門DX戦略策定の支援、企画に対しては実装支援を通じて、成果創出に向けた伴走を本格化させていきたいと考えています。

アサヒグループホールディングス株式会社
IT&Tr 鈴木 潤哉(すずき じゅんや)様


弊社の担当者が語る伴走支援

“全方位を巻き込み、走りながら磨き上げる”という
アプローチに、私も大きなインパクトを受けました。

ご一緒させていただいた当初から、鈴木様は「まずはアジャイルにとにかくやってみる」という姿勢を明言されており、社員の状況を踏まえて柔軟に方針を決定したり、粘り強く多角的なアプローチで部門や社員にアクションを続けられており、支援する立場の弊社もその姿勢に学ばせていただくことが多くありました。

我々も支援の中では、常にアジャイルに、毎回の講義における社員の理解度を確認し、スコアやボイスをふまえ、難しいところがあれば次回に解説を入れる、ついていけていない人がいれば伴走支援で手厚くフォローするなど、鈴木さんの方針を体現するチームとして一丸となって推進させていただきました。

DX推進自体が不確実性が高いアジェンダであるからこそDX推進者の育成も、決まりきったパッケージを導入するのではなく、走りながらアジャイルにブラッシュアップされるべきであると改めて実感した支援でした。

ワークショップ参加者から、「今まで受けた研修の中でも一番役に立ちそう、DXがかなり身近に感じるようになった」というコメントを頂けたのは、とても印象的で光栄でした。

今後は、部門別DX戦略策定や実装伴走といった“次のステージ”へ進まれるとのこと。まさに“走りながら磨く”カルチャーが、AGH様のDX変革を加速させる原動力であり、引き続き成果に繋がるよう伴走支援させていただけますと幸いです。

株式会社STANDARD
代表取締役社長 伊藤 海(いとう うみ)

人材育成を柱にDXの実現とその先のDXの内製化まで一気通貫でご支援します。
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