「手段の教育」で終わらせない|課題の本質に向き合ったDX人材育成の成功事例
大手ヘルスケア企業様

今回は、大手ヘルスケア企業様(以下、X社)における『DX推進人材(ビジネスアーキテクト/データサイエンティスト)育成ワークショップ』に関する事例をご紹介いたします。
DX推進を担う担当部門がありながら十分な技術を持っていないという課題をお持ちだったX社様に対し、データ利活用や生成AIに関するワークショップの実施をご支援いたしました。
本記事では、X社様が抱えていた背景・課題から、STANDARDの支援内容、得られた成果、そして成功の要因までを詳しくお伝えします。
- 背景・課題
- 今回ご支援の対象となったDX推進部では、データ集計やレポート作成といった間接業務が主となっていて、本質的な業務変革につながる施策が打てていなかった。ビジネスのトランスフォーメーションを実現するために、課題設定や施策立案を担える人材育成の取り組みが求められていた。
- 導入サービス
- データ利活用や生成AIに関するワークショップを実施した結果、育成施策および業務成果の両面で高い評価を得た。次年度においては対象者・規模を拡大して実施することが決定。さらに具体的な成果として、数百~数千時間程度の業務時間削減および数千万円規模のコスト低減を達成した。
- 効果
- 一般的な教育ベンダーとは異なり、実務課題をテーマとして取り扱い、課題解決及び成果創出に直結する育成プログラムを設計した点。また課題解決や成果創出に対して真に向き合った問いかけをする伴走支援を行った点。
背景と課題
X社のDX推進部は、実態としてはデータ集計やレポート作成といった間接業務にとどまり、組織として能動性や課題解決力が不足していた。
一部のメンバーはデジタルツールの活用に長けていたものの、「何を解決すべきか」といった本質的な課題設定や施策立案に至らず、真の業務変革にはつながっていなかった。
こうした背景のもと、X社は業務変革を担える人材育成の取り組みとして実践的な研修プログラムを検討し、STANDARDによる支援を導入。
取り組み
DX推進人材(ビジネスアーキテクト/データサイエンティスト)の育成に向け、まずは実務課題を題材にした「データ利活用ワークショップ」を実施。
そのなかでは、現状(As-Is)とあるべき姿(To-Be)の整理とそのギャップ分析を通じて課題の本質に向き合うプロセスを重視し、その手段として生成AIや業務自動化ツールに関する研修も行った。
最終日には部門長クラスへの成果発表も実施し、育成・業務成果両面で高評価を得た一方で、検証期間の短さやチーム間の温度差などが課題として浮上した。
即戦力化には継続的な支援が必要と判断し、未受講者向けには同ワークショップを継続しつつ、技術面の実践期間を延長。さらに、受講済者には新たなフォローアッププログラムを設計。
結果
次年度においては、ワークショップの対象者・規模を拡大して実施することが決定。またワークショップで扱った企画の一部は継続的に検証・導入が進められている。
さらに、生成AIを活用した業務の高度化により、これまで人手では不可能だった数百~数千時間相当の業務を自動化・効率化し、数千万円規模のコスト低減を達成するなど、定量的な成果も創出された。
成功の要諦
成功の要諦の一つ目は、表層的な手段教育ではなく、ビジネス課題の本質に立ち返ったアプローチを行った点。
一般的な教育ではツールの使い方や手段に終始しがちだが、本ワークショップでは目的や課題の本質に立ち返る姿勢を重視し、現状(As-Is)とあるべき姿(To-Be)のギャップを丁寧に整理したうえで、真に解決すべき課題を見定めた。
二つ目は、単なる座学ではなく、実務に根ざしたテーマを扱い実践的な学びが得られる伴走型支援を行ったこと。
受講者が自らの課題に向き合いながら解決策を検証・提案するプロセスを重視することで、受講者は「考え方」と「手段」の両輪を学び、最終的には部門長への成果発表というアウトプットまで達成した。
いかがでしたでしょうか。
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